寄生虫名 | Microsporidium sp.(ミクロスポリジウム) |
---|---|
分類学 | 微胞子虫門、微胞子虫綱、微胞子虫目 |
宿主名 | マアジ(Trachurus japonicus) |
寄生部位 | 体側筋肉 |
肉眼所見 | 体側筋肉内に白色で数mmのシストが観察される。 |
寄生虫学 | シスト内部に多数の胞子が形成される(写真1)。担胞子胞(sporophorous vesicle)の形成は未確認。胞子は細長い棒状で長さ約7.5 μm、幅約2.0 μm。 |
病理学 | 未報告 |
人体に対する影響 | 人間には寄生しないので、食品衛生上の問題はない。 |
診断法 | シストをつぶしてウェットマウントで胞子を確認する。標本はスメアにしてUvitex 2B染色し、蛍光顕微鏡で観察する。染色された胞子は、紫外光で青い蛍光を発する(写真2)。 |
その他の情報 | 一般的に微胞子虫の胞子は米粒状であるが、本種のように棒状の形態は魚類寄生種としては極めて珍しい。 |
参考文献 | なし |
写真1.マアジの筋肉に寄生するMicrosporidium sp.
写真2.Uvitex 2B染色された胞子